こんにちは、momonoineneです。
今回は「残酷な世界で生き延びるたった一つの方法」の内容と感想についてです。
最近、物価が上がったり、激しく世の中が変わったりして、生きづらいと感じておられる方もおられるのではないでしょうか。
未来に希望が持てない方、生きづらいと思う方にオススメの内容です。
それでは、どうぞ。
「残酷な世界で生き延びるたった一つの方法」の内容
↑これは紙の本ですが、電子書籍もあります。
この本の目的
この本では「自己啓発」が私たちを魅了し、そして裏切るのか、どうして私たちはいつも不幸で世界は残酷なのかを説明しています。
その上で、自己啓発で能力は開発できないけれど、ありのままの自分でも成功できる方法が書かれています。
「やってもできない」ひとのための成功哲学
教育・訓練・学習によって能力開発の努力をするのが「自己啓発」なのですが、知能の大半は遺伝で決まるそうです。
子供の性格の半分は生育「環境」(子供同士の社会的な関係)の影響を受けるけれど、親の子育てとは無関係で、いったん身についた性格は変わらないとのこと。
つまり努力しても適正に欠けた能力は学習・訓練では向上しないので、やってもできないと認め、どう生きていくかの「成功哲学」を作っていくべきだそうです。
能力主義
能力主義は、「学歴」「資格」「経験(職歴)」の3つで人の働く価値を評価しているそうです。
アメリカでは年齢・性別・宗教で差別してはならない為、履歴書に生年月日を書かせたり写真を付けるのはダメなんだとか。
能力主義は、差別(本人の努力ではどうしようもないこと)のない平等な社会を築くために必要で、それが「自己啓発」につながっているそうです。
私が変わると世界が変わる
自己啓発は、自分がポジティブになれば相手もポジティブなフィールドバックを返す、だからまず自分が変わればいいという発想です。
しかし、人が子供の頃に形成された性格というのは、そうそう変わらないそうです。
人は無意識で物事を考えたり(無意識思考)、感情や仕草も無意識だったりするので、考えてもなんであの時あんな事をしたのか分からない事があります。
意識的に性格を変えようとしても、無意識に語りかけるのは極めて困難なのです。
政治空間と貨幣空間
政治空間は、集団の中で1番になり、自分の集団を1番にするゲームです。
そこでは愛と欲でドロドロしていて複雑怪奇、ほとんどの人が敗者になってしまいます。
それに対して、貨幣空間は効率的に紙幣を増やすお金儲けゲームですので、1番を目指さなくてもみんな幸せになれるのです。
しっぺ返し戦略
貨幣空間では、「しっぺ返し戦略」をするのがいいそうです。
「しっぺ返し戦略」は、とりあえずどんな相手でも最初は信頼して、相手が協力してくれれば自分も協力する、相手が裏切ったら自分も裏切るようにします。
裏切った相手が反省して協力をすれば、こちらも信頼して協力します。
アメリカは「しっぺ返し戦略」を基本とする信頼社会だそうです。
誰とでも積極的に付き合い、ビジネスを広げていき「顧客に対して誠実・公平」にするのがコツだそうです。
貨幣空間では友達がいなくなる
政治空間では社会的地位はコネによって決まりますが、貨幣空間の成功者は人をつなぐことに喜びを見出しているので、積極的に色々な人たちと知り合おうとするそうです。
政治空間より貨幣空間の方がシンプルで分かりやすいため、友情空間も貨幣空間に侵食されるようになって、友達がいなくなります。
そうして、人間関係は夫婦・親子・恋人などの限られた数人に全ての感情が集中してしまいます。
進化心理学
「進化心理学」(進化生物学・社会生物学)とは、ダーウィンの進化論を遺伝学や生物学、動物行動学、脳科学などで検証し発展させようというものです。
こころは、相手の気持ちを知るためのシミュレーション装置で、私たちは相手の心を日常的に読み取り、そこから自分の心・自意識を構成しているのです。
進化心理学では、「あらゆる生物は遺伝子を後世に伝えるために最適化されている」としますが、私たちは「幸福になるようにデザインされているわけではない」そうです。
評判>お金
ここではLinux(リナックス)を作ったリーナス・トーバルズのリーナスの法則(人生にとって意味のある3つの事)が紹介されていました。
それは、「生き延びる」「社会秩序を保つ」「楽しむ」事だそうです。
つまり最低の衣食住を確保して、お金や仕事とは関係なく好きな事を純粋に楽しむ事が人生の意味なんだそう。
豊かな社会では、お金よりも評判の方がずっと魅力的です。
これからの時代に尊敬されるのは、好きな事をやって評価とお金を手にする人たちで、あくまでも評価が大切でお金はオマケのようなものです。
大富豪と幸せ
幸福は人によって違いますが、とりあえずお金があれば幸せだと思いますよね。
ところが、アメリカでの研究によると、大富豪たちは貧しいアフリカのマサイ族と比べても幸せにあまり差はないそうです。
マサイ族は家族や仲間との強い絆(愛情空間と友情空間)で暮らしていて幸福を感じます。
大富豪は貨幣空間の成功者ですが、愛情や友情から切り離されています。
幸福になるにはお金が必要だけど、お金があると愛情や友情を蝕んでしまうのです。
評判は財産
バザール(ネットショップや店評価サイトなど)はポジティブな評価が価値を持っているので、それを失うことは財産を失うように感じてしまうそうです。
ところが、たとえば学校だったり会社だったり退出の許されない空間(伽藍)だと、悪評の方が威力が大きいため、相手の悪評を探してしまいます。
するとネガティブな情報ばかりが力を持ってしまい、空気を読んで周囲に合わせようとしてしまうムラ社会になってしまいます。
私たちはバザール(解放された空間)へ向かわないといけないそうです。
幸福になる方法
つまり、今の社会では金銭的に成功しても幸福になれるとは限らず、みんなから認知された時に幸福を感じます。
情報テクノロジーの発達は、自分の得意な分野で評判を獲得する可能性を開きました。
つまり、幸福になるには金銭的な事は気にせず、好きな事をやってみんなから評価してもらうのが良いとなります。
好きな事を収益化するには
情報技術の発達により、今や誰でも音楽配信サービス(iTunesなど)で曲を発表したりすることができるようになりました。
いろんなジャンルの音楽があって、好きな音楽はみんなそれぞれ違っているので、自分の好きなジャンルで人気者になる事はできます。
これは音楽だけではなく小説・漫画・ファッションなどどんな事にも当てはまります。
自分が好きなものは、世界中の誰かがきっと好きなものなのでそこに必ずマーケットはあるそうです。
好きを仕事にしたいなら、ビジネスモデル(収益化の仕組み)を自分で作り、グーグルやAmazonなどのインフラを活用していくのがオススメされています。
残酷な世界で生き延びるたった一つの方法」の感想
努力家で勉強をして頑張っている人は、素晴らしいし尊敬します。
ですが、世の中頑張れれる人ばかりではないのも薄々気が付いていたので、この本は「自分はダメだ」と思っている方にこそ読んで欲しい内容でした。
努力してもダメな事、私の場合は運動で、得意な人に「もっと練習すればいいのに」と言われ続けてきましたが、練習しても全然早く走れないので昔は悩んでいました。
出来ないことに早く見切りをつけて、自分が得意な事を探すのが得策のようです。
あと、アメリカは履歴書に写真をつけなくていいの、本当に羨ましいですし、年齢で差別しない文化もぜひ取り入れてもらいたいですね。
この本では他にも、古い日本的経営が時代にあってないという話もありました。
自分が世の中の変化についていかないと、大変な事になってしまいそうです。
そして、貨幣空間での成功者を見習って、たくさんの人と知り合えたら良いと感じました。
自分の好きを仕事にするのは、かなり大変そうな気がします。
私は普段は働いているので、休みの時に好きな事をしていますが、それが仕事にできるか真剣に考えた事がなかったですね。
もちろん、いきなり仕事を辞めてするのはリスクが高すぎるので、ちょっとづつ副業などでチャレンジするのがよさそうです。
まとめ
それでは、「残酷な世界で生き延びるたった一つの方法」のまとめです。
- 努力してもできない事はある
- お金があっても幸せとは限らない
- 好きな事を仕事にしよう
私は今まで通り労働しつつ、好きな事を仕事にできたらいいな、十年後収益化できたらいいなぐらいの長期でやっていこうと考え中です。
まず、何をどうするか考えるところから、ですね。
みなさんも、自分の好きな事を仕事にできるように、考えていただけたらうれしいです。
ここではあまり説明できなかったんですが、具体的な例もたくさんあって本当におもしろい内容だったので、興味を持った方はぜひ読んでみてくださいね、では。
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